そうめんや冷やしうどんを食べるとき、薬味としてショウガを一緒にいただくことがありますね。
ピリッとした刺激と清涼感、さわやかな風味は夏にぴったりです。
生のショウガを加熱せずに食べると、体の中心部を冷やす効果があるのです。
え?ショウガが体を冷やす?と思った方はいませんか。
食べ方を変えれば、ショウガは体を温める効果をもちます。
いっしょに見ていきましょう。
ショウガに含まれる辛み成分
ショウガの有効成分に、ジンゲロールとショウガオールがあります。
ジンゲロール
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ショウガオール
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漢方薬 - 乾姜と生姜とは
漢方薬には乾姜(カンキョウ)と生姜(ショウキョウ)があります。
【乾姜(カンキョウ)】
ショウガを蒸してから(または茹でてから)乾燥させたもの。
ジンゲロールが比較的多い。→体温そのものが低い方に効果的
【生姜(ショウキョウ)】
ショウガを生の状態から乾燥させたもの。
ショウガオールが比較的多い。→末端冷え性の方に効果的
体温そのものが低い方へ

ショウガオールをとるには?
生のショウガを加熱すると、ジンゲロールの一部がショウガオールに変化しますが、注意点もあります。
- 通常の調理(ゆでる・蒸すなど)では、ごく一部しかショウガオールに変わらない。
- 温度が高すぎたり、加熱が長すぎたりしても効果が落ちる。
- 加熱して温かい状態ではショウガオールに変化しても、冷めるとジンゲロールに戻ってしまう。
例えば温かい紅茶にショウガのすりおろしを加えて飲む場合、温かいうちに飲んでしまいましょう。冷めるとジンゲロールに戻ってしまいます。
しょうが焼きでは、高温になるためショウガオールが壊れてしまいます。
煮つけに加える場合、ショウガオールが煮汁に溶け出すため、効率が下がります。
ショウガを使ったお料理はおいしいので、お料理については今までどおりとし、冷え性改善としては、乾姜(カンキョウ)を使うのがいいですね。
わたしは習慣として1日1杯、手作り乾姜を使ったドリンクを飲んでいます。
乾姜のつくりかた

- しょうがをよく洗い、できれば皮つきのままスライスする(1~2ミリ)。
- 熱を加える。
- 蒸す(重ならないように並べて60~120分。圧力鍋なら30分。)または、
- ゆでる※(効果はやや落ちるが、蒸すのが面倒なら茹でてもよい)
- 乾燥させる。
- 天日干しで約1日 または
- 室内干しで約7日間 または
- オーブンなら100度で約1時間。冷めたときにカラカラになっていればOK。
- (お好みでミキサー等で粉末にする。)
※ゆで汁は、わたしはカレーやスープなどの料理に使ったり、はちみつやレモンなどを加えて飲んだりしています。夏なら炭酸水を加えて手作りジンジャーエールもオススメです。
おすすめの乾姜
ショウガオールをとるには乾姜がいいと分かっても、やっぱり作るのは面倒…
そんな方には手軽なこちらをおすすめします。
【乾姜パウダー】
【ジンジャーシロップ】
【サプリメント】
乾姜の使い方と注意点

【使い方】
- 温かい紅茶や昆布茶にひとつまみ加えて飲む
- 水炊きなどの鍋料理の仕上げに加える
- カレーやお味噌汁、スープに加える など
一日2~3gを目安に摂取すれば、体がポカポカして効果が感じられます。
冷蔵庫で保管したり、冷たいものと一緒にとったりすると、せっかくのショウガオールの効果が減少しちゃうので、温かいうちに召し上がってください。
もし冷めた場合は、また温めるといいですね。
ショウガのとりすぎに注意
過剰にショウガをとってしまうと、胃腸の表面を荒らして腹痛や肌荒れの原因になります。少量ずつ毎日とるのがいいですね!
まとめ
ショウガの有効成分には大きく2つあり、それぞれ効果・効能が異なります。
季節や、ご自身の体調・体質にあわせて、効果的にとりましょう。